2015年5月5日火曜日

TRUMPETER 1:72 Sd.Kfz184 Ferdinand(フェルディナンド)

  トランぺッターのプラモデルは初めて。Sd.Kfz184 Ferdinand(フェルディナンド)。モールドとかはしっかりしているが、トンでもない落とし穴が3つ。一つ目がフェンダーと一体になった下部シャーシ。組立式キャタピラをフェンダーの下で組み立てることになる。途中棄権しそうになった。二つ目が動輪の幅が狭すぎる。そのままだとキャタがはまらない。動輪の幅を広げる工作を強いられる。三つ目は極小サイズのパーツ。例えば前照灯のパーツ。ブラケット、照明部、レンズ部と3つのパーツで構成。人間技では無理。おそらく1/35スケールと同じパーツ構成になっている。1/2スケールの人向きと箱に書いてほしい。もう、放り出したくなった。BT-2以来(BT-2はトホホな外観に嫌気がさしたのだが・・・)。
  

  総製作時間は10時間くらい。キャタ組みに4時間。動輪幅修正に1時間。極小部品の飛散→探索に1時間。苦行の合計は6時間。楽しい時間は4時間しか無かった。この苦行で血圧は少し上がったぞ。

  走行速度は20km/h。野山では15km/h。何という低速。基本的に待ち伏せ攻撃するんだからあまり関係ないが。で、駆動方式がユニーク。ガソリン発電機でモータを動かして駆動輪を回転させて走る。シャフトやギアがないから、構造的にはシンプルかもしれない。蓄電池があればソーラーパワーで動いたかもしれない。
  箱絵。砲塔から戦車兵が身を乗り出してワルサーを構える構図。手榴弾を投げつけようとするソビエト兵を狙う。エンジングリルを狙えば動きは止められる。数秒先には命運が決まる生々しい絵。
  この戦車は機銃が付いていない。実戦では歩兵には弱い戦車であった。歩兵の随伴は必須であった。その後、機銃を取り付けて改修されたのがエレファント

  砲身の盾に少し悩む。ネットで画像を見ると、砲盾の裏表が逆になっている。組立は間違っていない。不思議だ。まずは説明書の通りにしておく。
エンジングリルはエッチングパーツ。きっちと収まるから気持ちいい。全体的にパーツの組み合わせはいい。

  ダークイエローにダークグリーンの迷彩。ボカし筆で迷彩を行なう。迷彩パターンを細かく塗るのはミニスケールではむつかしい。先日のホチキス戦車にしてもそうなのだが、迷彩は大味な雰囲気になる。
苦行の末の完成。S-Modelにはない充実感がある。力強いフォルム。「俺はヘビー級だぜ」という主張が聞こえてくる。

2016年ベスト5.